昨日の記事で表彰式のことを書いてしまったので、補足です。
いうまでもないですけど、ホテルでの豪華な式に招かれるのはとてもありがたいこと。
「祭りのあと」だから、それだけ空っぽな気持ちになりやすいってことなのかも。
それよりなにより、自分が書いたものを誰かが読んで評価してくれて「受賞者」になったわけで、そのうれしさは式の規模やスタイルにはまったく関係ないのです。
(きれいごとに聞こえるかもしれませんが、賞金額にも比例しません)
「認められる」「肯定される」って、こんなにも(自分にとって)大事なのか、と今さらながら思います。
一般の方にとっても、表彰式って、ホテルやそれに準じる施設で、選考委員から選評を聞き、主催者から祝辞があり、立食式でおいしいものをいただき…というイメージなのではないでしょうか。
もちろん、わたしが経験した式もそのタイプが多いのですが、今思い返しても「これは少数派かな?」と思うものもあるので、ちょっとご紹介。
すでにない賞もあるので、名前は伏せます。
また、あくまでも「わたしがいただいた年」の話です。
・会場がわたしんち
わたしが初めて一等賞をいただいた童話賞は、表彰式がなく、社員の方が受賞者の自宅を訪ねて賞状と賞金(商品券数十万円分)を手渡す、というものでした。
近くの支社(?)の方が訪問されるのですが、愛知にはないようで、そのときは大阪っからいらっしゃった記憶があります。
カーナビも普及してない時代なのに!
わたしは戸惑いつつ、同居の義両親に事情を話して、座敷を使わせてもらいました。
社員の方に手土産を用意した記憶もあるのですが…捏造かも(^^ゞ
ふたりの方がお見えになり、座敷で「表彰」していただき、これも記憶違いかもですが、「写ルンです」的なカメラで証拠写真(?)を撮られたと思います。
デジカメも普及してなかったと思う…APSが「新しい!」と思えたころのことです。
手土産を渡したかどうかも覚えていないくせに、その後、義父に賞金(賞品?)一部を渡したのは覚えています(おすそ分け)。
嫁ぎ先での「わたしの趣味への理解」が深まったので、あれは結果的に「袖の下」だった…。
2・会場が会議室
上位入賞者が主催者の入っている建物に呼ばれて、会議室に並んで仕出し弁当をいただく…みたいな表彰式です。
こう書くと「なんじゃそら」と思われそうですが…この賞では別の機会に選考の先生方と受賞者が一堂に会して、選評やアドバイスをいただけるという素晴らしい集まりもあったのです。
さらに、わたし自身はそのころの入賞が縁で、その後もお仕事をいただき、今も作品を書かせていただいています(今朝も原稿を書いていました)。
ご縁って、とてもありがたいものです。
その賞に応募していたころの選考委員長は、たかしよいち先生(故人)。
デビューが決まったので、「集まり」の際にご挨拶をしたら、
「これからは常に80点の作品を」
と、大きな手で握手してくださいました。
20点や40点の原稿も書いてしまう…というか、「90点は行けたかも?」と思っているのに「これ、20点です」といわれてしまうわたしです。
努力しつづけねば。
をを、長い、ごめんなさい!
他にも、神戸港クルーズ船上での式とか、受賞作をもとにしたミュージカルが上演され、そこに招待される童話賞とか、いろいろあるんですが、これもまたいずれ、機会があったら。
つくづく、あの頃は(今よりは)景気がよかったんだなぁ、と思います……