ずっとずっと昔、多くの童話賞で選考委員を務めていらっしゃった木暮正夫さん(故人)が、
「受賞する応募作は光って見える」
みたいなことをおっしゃっていました。
わたし自身、この20年ほどのあいだにいくつかの賞で(単発のもあれば継続のもあります)予選(下読み)から本選まで、選考の仕事をさせていただいて、その「光る」というのがどんな感じかがわかるようになりました…といったら、いいすぎかな。
でも、たまに「これだな」と感じるようになりました。
受講してくださった方はご存じだと思いますが、添削講師としてのわたしは「原稿の作り方」(いわゆる「原稿用紙の使い方」ですね)に、すごーく五月蠅いです。
つい、漢字変換のままにしちゃうほど、五月蠅いです。
国語の先生なわけじゃないので「絶対的に正しい原稿用紙の使い方」を知っているわけじゃないですけども。
使い方的に「テキトー」な原稿を見ると、
「なんてもったいない!」
と、ヤキモキ&モヤモヤするんです。
だって、読点やカッコなどの記号ひとつとっても、なんなら段落頭の一字下げ(空白)でさえも、
「イメージを伝えるための情報(またはツール)」
だと思っているからです。
それを無駄にするなんて……
そこにこだわらないなんて……
もったいないでしょ?
わたしもネット上の文章は、原稿とは全然違う書き方をしています。
画面を通した読みやすさって、別のものだと思うので。
三点リーダも「1個」しか使わないことや、3つか4つ使うこともあります。
(原稿では2個で6点)
たいてい意識的にそうしてるんだけど…ネットでしかやり取りがない方には、
「こんないいかげんなgotomiwaが、なんで原稿については五月蠅いんだろ?」
と思われるかもしれないですね。
「なんで」かは、前述のとおり。
大事に思っているので、これからも……
五月じゃなくても、ぶんぶん蠅を飛ばします! ←うわっ