先日、とある場所で、ちょっと困るできごとがあったとき、近くにいた方が手を貸してくださったのです。
おかげで無事に用が済んで、帰り際にその方に「ありがとうございました」といったら、返ってきた言葉は、
「とんでもありません」
でした。
「とんでもない」という答え方を、以前より多く耳にするようになった気がしています。
あるいは、この表現に「わたしが」気づいたから、耳に入りやすくなったのかもしれません。
「連発」といっていいほど多用された対談を聞いたこともあります。
でも、お礼の「返し」にそういわれたのは、初めてかも。
どうしても、「ありがとう」に対するのは「どういたしまして」というのが抜けなくて……。
中学英語の影響かな……「どういたしまして」なんていった記憶もないのに(※記憶がないだけかも)。
「どういたしまして」には、
「お礼をいわれるようなことを、自分はしました、そのお礼、受け取りました」
みたいなニュアンスを感じるのです(※個人の感想です)。
「とんでもない」は、
「お礼をいわれるほどのことはしていませんよ」
という感じがあるなぁ、と思ったのですが……どうでしょうか?
「とんでもありません」って、いえるようになりたいなぁ。
そう考えながらの帰り道、立ち寄ったスーパーで人に軽く謝られたとき、
「いえいえ」
と答えて、気づきました。
わたし、「ありがとう」といわれたときも「いえいえ」だわ。
「いえいえ」を訳せば(?)「お礼をいわれるほどのことじゃないですよ」なので、そんな場面で使えばいいのかな。
考える時間がある文章ならともかく、常に「生放送」の会話中に自然に「とんでもありません」と口に出せるようになるには、10年くらいかかりそうです。