少女時代、「天涯孤独」にあこがれたことがありました。
反抗期だったのかもしれません。
中二病だった可能性もあります。
ロマンを感じていたというか、何というか……
民生委員になって2期目。
「民生委員葬」という言葉を初めて聞きました。
正式にはこう呼ばないみたいなんですが、もしも身寄りのない方が亡くなったら、その地区担当の民生委員が火葬等々のための書類を書く(署名する)らしいのです。
(喪主になる、とかではありません。実際のあれこれは市が行ないます)
わたしもこれまでに数回、孤独死の事例に当たりましたが、幸いなことに(といっていいのか…)ひとり暮らしをされていてもご親族のある方ばかりでしたので、その方々のご葬儀に関わることはありませんでした。
探し尽くせばご親族が見つかる方もあるのでしょう。
でも、それを待つことはできない、というときには、代わりにわたしが署名することになるのかな。
誰かの死に関して自分の名が残る(?)って……不思議な気持ちです。
天涯孤独。
このワードやイメージにあこがれていたくせに、具体的にその生活や最期を思い描いたことはなかったのです。
ここが異世界で、荒野の果てで息絶えて、土に還る……というのでない限り、誰かに……そう、市役所の福祉関係の課の人とかに、葬ってもらうことになるのですね。