作品添削の仕事をしていると、事実・現実をもとにした作品(記述)に出会うことがあります。
(わたしの通信講座には「実在の土地を舞台にしてください」という課題もあり、出会う率は高めです)
作品の内容に関わってくるなど、気になる記述は、正しいのかどうか調べてみます。
といっても、ネットで検索するくらいですけど。
ネットでは、うまく情報が見つからないこともあります。
その記述の正確さが作品全体に影響しそうなのに調べきれなくて、
「わたし、○○出版社の校閲部のゴトウ、じゃないもんなー(くすん)」
と肩を落とすことも……。
「添削講師です」って先方に事情を話して真偽を問い合わせる……というのは、さすがにやりすぎだと思うので。
そういうときは素直に、作者さんに疑念を伝えます。
「これ、(作中の重要ポイントだけど)事実ですか?」
みたいに書き込みをしてお返しするのです。
ほかに、ときどき調べるのは理科的なこと。
「舞台を○○地方に想定しているのなら、この季節、この時刻にはまだ日が昇ってないよ、暗いよ(とっくに日が昇ってるよ、明るいよ)」
「真夏にこの植物は、こんなに茂っているっけ?」
「この速度で歩いたら、もっと先まで行けるのでは?」(←「算数」かしら)
などなど。
常に校閲さんの真似事をしているわけではありません。
でも、お話の展開に影響したり、「この設定は名誉棄損にならないかな?(実在する関係者に影響が出かねない)」と不安になったりするときは、やっぱり調べてしまうのでした。
「人の作中のミス(や不自然さ)には気づけるけれど、わたし自身も作中でやってるんだろうなぁ」
なんて内心苦笑いしつつ、ね(^^ゞ