講師としてのわたしはこの10年近く、
「中高年こそ童話を書こう!」
と主張しております。
それ以前のわたしも講師として、
「童話作家って、いいですよー。80になっての90になってもできる仕事だし、ご高齢の作家さんのお肌つやつやっぷりといったら!」
みたいなことを、しょっちゅう言っておりました。
ってことは、わたし自身があと20年か30年、童話作家でいられる可能性があるわけですが(お肌がつやつやかどうかは脇に置いて)。
わたしの場合、童話作家になったせいで(なったおかげで)(なったことがきっかけで)どんどん童話以外ところに足を踏み入れてしまっている感じがします。
講師の仕事もそのひとつなのですが、「直接関係ないじゃんね?」みたいな方向にも。
たとえば、「民生委員をやってくれんかね?」なんて話、童話作家として(町内で)知られていなければ、絶対来ませんでした。
(ま、打診されても固辞しなかったのが、良くも悪くも「わたしらしい」と思うので、後悔はしていませんけど)
今週はそんなこんなで、来年(以降)の「童話作家とは関係ない(でも作家になっていなかったらしていなかったであろう)活動」がいくつか決まりました。
「あああああ。あの時期とあの時期とあの時期は、むっちゃ忙しいなー」と今からわかるyo……
こう書いている今でも自分の中で、
「なんで自分の首、絞めるん?」
「だって、断わる理由がなかってんもん」
という会話が聞こえる。
ひとり(どつき)漫才みたい。
わたしのコンプレックスは「人の役に立っていないこと」なんです。
「役に立たない自分がイヤ」というか。
脱線するけど、少女時代、警察官にあこがれたことがあるし(すでに視力が悪すぎたけど、なぜか交通課志望)。
大人になってからは「生まれ変わったらホテルのコンシェルジュになりたい」と思っているくらい。
だから、「あなたの力が必要です」って口説かれると、一発で落ちるわけです。
(そして、たいして役立ってない自分に気づいて落ち込む、というくりかえし(^^ゞ)
世界の一部としてのわたしの「役割」が変化していくのは仕方ないことですよね。
「中高年こそ童話を書こう!」
という主張に変わりはないけれど、わたし自身は「童話作家」から一歩一歩離れていくのかもしれません(これ以上、ほかのお役目を増やしたくないけど)。
それはそれでいいのかな、このストーリーの流れは自然なのかなとも思う……会社員なら、もう定年なんだしね、とか。
もちろん、仕事としての童話作家のことですよ。
「書くこと」自体をを辞めるなんて、ありそうな気がしません。
趣味としても仕事としても、人生の大半、続けてきたのですから。