童話を書きはじめる前、わたしが熱心に応募していたのは新聞・雑誌の投稿欄だった。
載った記事がご縁で、ラジオ番組に呼ばれたこともあった。
デビュー後は、取材していただくことで紙面に載ったことはあれど、自分からはほとんど投稿していない。
投稿していたとしても記憶にないくらい少ないので「ほとんど」と表現したが、この十数年は「まったく」だったと思う。
毎日ネット上に何か書いているんだから、「書きたい気持ち」が満たされているんだろう。
それなのに……突然降って湧いた「あること」が原因で、わたしはその一時間後には文章をまとめ、新聞投稿用のメールアドレスに送ってしまったのである。
(自分でもびっくり)
「あること」については秘す。
客観的には、一応、迷惑な行為?
そう呼ぶのも申し訳ないようなことなのだけど……。
「秘す」なのは、もったいぶってのことではなく、今の時点では新聞と個人ブログの「二重投稿」になるのでは? と思うからだ。
四半世紀ぶりの「わあ、これ書こう、書いたら送ろう!」という衝動……。
むっちゃ新鮮だ。
何より、その衝動をしっかり捕らえ、実現できたことがうれしい。
職業:児童文学作家
って書いてしまったので、先方には、
「それなのに、この悪文?!」
と呆れられてしまうかもしれない。
いいの、いいの(よくないか)。
本当に楽しかったから。
また、そんな瞬間が来るといいな。
来たらしっかりキャッチしよう、と思ってる。