ここです。
いえ、わたしは愛知県民で、千葉県警自体には縁もゆかりもありません。
民生委員として、先日、特殊詐欺についての研修を受けたのです。
(ちなみに、そのテーマを提案したのはわたし。知りたいのは「こんなにも有名な詐欺なのに、なぜ騙されてしまうのか」でした)
その際に、教えていただいたのが千葉県警のサイト。
下のほうにたどっていくと「電話de詐欺」というページが見つかります。
実際の犯人と被害者、その電話でのリアルなやり取りが公開されているのです(文字起こしもあります)。
誉めてないけど……犯人、なかなかうまいです。
かなりうまい人もいます。
常に「相手のほうが上手(うわて)」と肝に銘じていないとダメですね。
ところで、このテーマを提案したのは、
「こんなに有名な詐欺なのに騙されてしまう、その心理の部分」
が知りたかったからです。
講義をしてくださったのは愛知県警や地元の警察の方で「心理」を中心にしたお話ではなかったのですが、一応……わたしなりに納得できた気がしています。
あ、答え(?)を書いておくと、
「犯人(グループ)は、被害者を戸惑わせ、焦らせ、正確な判断をできなくさせる」
そのテクニックに長けているから。
それで、「わたしは知ってるわ、騙されないわ」と思っていた(被害者の8割は、そう)人もお金を盗られてしまうのです。
話は飛びますが、その「焦り」みたいなもの、わかる気がします。
今も元気な(認知症だけど)父が、とある手術のミスで死にかけたとき(いわゆる「コード・ブルー」ですね)付き添っていた母から、うちに電話が来まして。
母の声も(息も絶え絶え、という感じで)別人のようでしたけど、わたし自身もダメダメでした。
母が告げる病院名の、その字が書けなくて。
小学生が習うような漢字なのに、書けなくて。
(当時は今ほど「ああ、漢字を忘れてるわー」ではなかったのに)
メモの文字が、謎の創作漢字になっていたのです。
父は助かり(病院に着いたら「あの世の入口を見てきた~」と笑っていた)、それはもう遠い遠いエピソードになりました。
でも、思いもよらない緊急事態に、人は「焦る」。
その状態で「早く!」と急かされれば「言われたとおりにしてしまう」のは不思議じゃありません。
相手が不明な電話には出ない(常に留守電、あるいはナンバーディスプレイで確認するなど)。
お金の話をされたら、即、電話を切る(自分から関係者に確認をする、またはそのまま通報する)。
詐欺集団は「プロ」。
逃げるが勝ちです。
民生委員からのお知らせでした。ぺこり。