♪君とよくこの店に来たものさ……ですね(わたしは昭和の子)。
ちょっと前に「ミルポワ」を作ってから、それを使う料理をしたくてたまりませんでした。
でも、中高年世帯のわが家は和食率が高いので、なかなか……。
ミルポワというのは香味野菜を刻んで炒めたもの(セロリ、たまねぎ、にんじんなどを使うようです)。
メインの材料じゃなくて、スープとかにちょっと混ぜる、隠し味? だし? そんな感じのものだと思います。
あー。うちではやらないけど、カレーに炒めたたまねぎを入れることがありますよね、あれに近いかも。
とにかく、「へー、そういうものがあるんだ。ちょうどセロリの上半身が残ってるから作ってみようかな」と思って、試したわけです。
みじん切りはスピードカッター(フードプロセッサー)がしてくれるし、かき混ぜながら炒めるのはホットクックです。
(わたしの仕事は……? 「ふたを閉める」「スイッチを入れる」とか?)
できたミルポワは、小分けにして冷凍。
確か一度、カレーに入れた記憶があります(入れないときよりおいしかったかどうかは、不明)。
今回は、ミートソース(これも作ってみたかった)に挑戦しました。
といっても、レシピ的にはテキト-でした。
冷凍庫に入ったままだった(何に使おうか迷ってそれっきりの)刻んだ赤パプリカとか、スープにするつもりで買って、コロナのせいで忘れられかけていた(やや乾燥気味の)ポロネギとか。
ひき肉をケチった(?)ので「これではミートソースの看板に偽りが?」と思ってベーコンちょっぴりとか、かさ増し(と食物繊維)のシイタケとか。
とにかく、がーッとスピードカッターでみじん切りにして、料理用赤ワイン、ウスターソース、ケチャップ、トマトピューレ、しょうゆ、塩、コショウ、ナツメグ(これはホールのをおろします。ここだけに「こだわり」が)などなど。
液体は「計量スプーンに入れてから」テキトーに、粉類もさらにテキトーに投入、あとはホットクックに作ってもらいました(その間、わたしは仕事してた)。
二度と同じものは揃わないし、同じ味にはできないであろうミートソースの完成です。
(その後、煮詰めるのもホットクックにおまかせしました、ほんと、有能)
で。
久しぶりにスパゲッティをゆでて、できあがったソースをかけて食したのですが。
すごくおいしかった。
いえ、「すごくなつかしい味」だったのです。
昭和っぽい、というのでしょうか。
学生時代、いわゆる「たまり場」だった喫茶店のメニューにスパゲッティがありました。
ミートソースとナポリタンだけだった気がします。
二者択一ね。
それも、ミートソースのときもスパゲッティが炒めてあるの(たぶん、茹でておいてあるのを温める意味で)。
アルデンテ、何それ? みたいな……そんなメニューでした。
そのお店はとうになくなっていて、もう二度と味わえないスパゲッティ……。
ソースはマスターが煮込んだものとかではなく、喫茶店用の缶詰だかレトルトだか、いわゆる既製品だったんだと思います。
でも、作ったのは誰か(工場か)なんて、どうでもいいことでした。
わたしたちはそれをよく食べたし、好きだったし……当時の仲間は「なつかしいなぁ」と思ってくれるんじゃないかな。
その喫茶店のミートソースにかなり近い気がしたんです、わたしがテキトーに作った一期一会のミートソースが。
だから、「おいしい」以上に「なつかしい」。
頭にそのことがあるから、今回は「パスタ」なんて呼びたくない。
「スパゲッティ」ですよ、絶対に。
ああ、ゆでたてじゃなく、スパゲッティを炒めてみればよかったな。