出先でぼんやりしていると後悔することが多いので、できるだけ……できるかぎり……気をつけるようにしています。
玄関にカギをかけ、「よし」と頭の中を「外出仕様」にセットしてから出発する感じ。
「人と話す(声を出す)のは合計5分以内」みたいなことが普通な日常生活を送っているせいもあり(もともとのスキルの低さもあり)、この「よし」をやらないと、ちょっとしたことさえできなかったりする、わたしの乏しい社会性……。
ちょっとしたこと、というのは、後ろの人のために開いたドアを押さえる、エレベーターでカートやベビーカーの人のために「開くボタン」を押す(まちがえて「閉めるボタン」を押さないようにしないと!)などなど、文字どおり「ちょっとしたこと」なのです。
それさえ、「よし」という状態にしてないとできなかったりするの。
先日、東京で、わたしの前をほっそりした老婦人が歩いていて、
「あの人の足は、わたしの腕より細いなぁ」
なんて、ついつい見ていたら(失敬)、急に立ち止まってお辞儀のようにうつむいていかれたのです。
ガードレールにつかまってるし、その姿勢のまま動かないし。
追いついて「大丈夫ですか?」っていったら、「足が攣っただけなんです、大丈夫です」とおっしゃった…。
寝てるときとか、和室で座りすぎとか、わたしも経験するし、痛みが引けば動けるようになるだろうというのもわかるし、まわりで応援(?)されるのも困るだろうと思って、その場を離れたのだけど…。
ちらちら見てたら、また歩き出されたので、ホッとしたのだけど。
外出用に「よし」にセットしていても、うまく反応できない、どうしていいかわからないことってあるんだなぁと、改めて思いました。
荷物さえなければ、わたしでも抱っこで運べそうな女性だったんだけど…まさか、それもおかしいよね……
その夜、自分が駅の階段を踏み外して、転んだ(というか、一段落ちて座りこんだ?)わけですが、あのとき、まわりに人がいて「大丈夫ですか?」といわれたら、どう答えるかな、とか…。
(幸か不幸か、付近に人はいなかった)
わからないけど…シミュレーション、効かない?
その場にならないとわからないものなのかな。
せめて「よし」だけは忘れないようにしようと、改めて思うのでありました。