長女(第一子)が生まれて、夫の実家で夫の両親と同居をはじめました。
(夫の父は十数年前に病気で他界)
二世帯住宅じゃないから、完全同居の部類に入るのかな?
トイレと固定電話以外は共有です。
「同居なんてたいへんねぇ」といわれるけど、この生活じゃなかったらわたしは童話を書いていなかったはずだし、そんなにたいへんでもない気がします、さすがに30年近くたつと、ね。
でも、最近「たいへん」なことがあるの!
やばいよ! まじで!(←今の気分をストレートに表現)
夫の母の耳が、年々遠くなっているのです。
核家族育ちで実の祖父母がいないも同然のわたしにとっては、彼女が、この年になって生まれて初めて身近に接する「老(化進行中の)人」なんです。
(実両親もそんなに年は違わないし、父はかなりしっかり老化していますが、母はまだ運転もする、現役会社員なので…)
彼女の耳がどのくらい聞こえないかというと、夏、1.5メートルほど後ろの網戸に止まって鳴きまくるアブラゼミの声にまったく気づけないくらい。
この場面、あまりに衝撃でした。
いくら背後にいるからって、ガラス窓自体は開いていて、セミの声は部屋中に響いているんですもの。
少しでもクリアに会話できるように、こちらが対応するしかないわけで。
ボイトレもしたし(それだけが理由じゃないけど)、「あめんぼ赤いなあいうえお」も練習した(それだけが理由じゃないけど)。
でも、ダメだ~。
これまでの(声の)音量では、毎日毎回、聞き返されて終わってしまう。
大事なことでもないのに二度いうわたし。
それも二度目は、
「こんなの、子どもたちを叱っていたころ以来、出してないわ」
と思うような声でくりかえすわけです。
後藤さんちの嫁さん、毎晩ナンや怒鳴っとりゃせんか? 鬼嫁なんか?
って近所で噂になってるかもね…。
一発で、クリアに伝わる方法はないかのぅ…。
(彼女が拒否しているので、補聴器をプレゼントする的な案は却下です)
初めて出会った30年余り前、彼女は今のわたしより若かったんだなぁ…。
「ああ、加齢とはこういうことか」というのを目の当たりにして暮らす日々です。