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夜9時に寝て朝4時に起きるgotomiwaが可能なかぎりつまらないことを書くためのブログです

種と萌え

「ゴトウはいったいどのようにして作品を発想し、書くのか」

という話を作家のお友だちとしていて、改めて思った……「拾った(または、もらった)種からだ」って。

 

少なくともテーマ先行ではない感じ……ここでいうテーマというのは(よく「題材」とごっちゃにされるけど)漠然としたもの。

「友情の大切さ」とか「子どもの貧困について問おう」とか「ヤングケアラーとは」みたいなもののこと。

 

そういうものは話を組み立てていく間に、勝手に含まれ、表れてくる(ことがある)し、もともと持っている「個人的な問い(人生の謎ね)」を書いていることもあるけれど……作品を書く発端は、そういう抽象的なものではない感じなの。

うまく言えないけど。

 

「あした地球が終わる」は「地球滅亡を書きませんか?」という依頼(?)で。

「Hシリーズ」は「次は部活ものとか、どう?」という提案で。

 

「100回目のお引っ越し」は、もともと「引っ越し」の話を書きたくて、紆余曲折を経て。

「秘密の菜園」は「服の前ボタンを掛け違う」が「種」だった。

 

だから、まったく違うキャラ、違うストーリーに育っていった可能性はある……まぁ、「なるべくしてこうなった」という気持ちはあるけれど、可能性としては「ある」だと思う。

 

で。

昨年末から取り組んでいて、なのに全然進んでいない(何しろ主要キャラの名前がいまいちキマらない)作品のことを思い返すと、まさに。

「Aについて書きたい」(取材先あり)

「Bの出てくる場面を書きたい」(ある意味取材済み)

からはじまり、

「ジャンル的にはCにしたい」(わたしの希望)

これらの種(?)のミックスナッツ状態。

 

ここまで決まっていれば、道筋もある程度見えるので……実はもうほとんどの部分「見えて」いるのだと、改めて気づいたところ。

つまり、主人公たちの「名前」がネックになっているのだな。

……互いを「呼べない」ので、脳内の彼らの会話がぎこちないのだ。

 

名付けで問題になるのは「る」だ。

わたしの作品(の主人公)には「たける」「わたる」「たつる」みたいな名が多い(わたしのシュミです)。

さすがに過去作と同じ名は使えないから(「わたる」は二回使ったけども)そろそろ「る」の名がネタ切れに。

 

「BOXシリーズ」(3人の名字は「色名」)とか「100回目のお引っ越し」(全員地下鉄の駅名)みたいな「あそび」を考えてもいいんだけど……すでにABCの条件があるうえに「あそび」で縛るのもどうかなー?

 

さらに、重要な原動力になるのは「萌え」だということもわかっている(作家友だちとの会話の中で自覚した)ので、その部分を遠慮(←誰に?)せずに創れるか、という問題もある(ワクワク困惑中~)。

 

この作品は、編集者さんと話していて「じゃあ、書きます」と約束したもの(依頼ではない)。

「ちゃんと書きましたよ~」といいたいだけの(本にならなくても全然OKの)物語。

臆することなく萌えを注ぎ込み、ご隠居の道楽みたいな感じでルンルン書こう、そうしよう。

という結論に至りましたよ。>作家友だちのみなさん。