9時から4時まで

夜9時に寝て朝4時に起きるgotomiwaが可能なかぎりつまらないことを書くためのブログです

エンプティ文章

先週、作家友だちと話していたことと、講座の受講生さんにお話ししたこと(正確には講評に書いたこと)がシンクロしていたので、覚書的に。

 

文章が(文法的にも)正しく書けていることは、物語を読者に伝えるためには必要。

でも、正しければ伝わるわけじゃない。

作者の頭の中に「絵(映像)」が見えていないと……。

「言葉だけを並べて」文章を書いていると、原稿の見た目はちゃんとしていても、中身がない(読んでも、その内容がこちらの頭に浮かばない)ものになったりするのです。

 

あるいは、頭に浮かべてみるとシュールな世界だったり、ね。

ありがちな例では、「この場面で主人公がこの行動をするには、腕が三本ないと無理」みたいになってたりする……。

 

そうなっちゃうのは(単なる書きミスの場合もあるだろうけど)作者の頭の中に、ちゃんとその情景が見えていないから。

あるいは、書いた後でその文章から見える情景を検証していないから、なのでしょう。

 

創作歴が長くなると、読んでも情景が浮かばない空っぽな(でも文法的には正しい)文章で作品を書き上げることができてしまう……結末まで書けてしまうようになるのです。

書けてしまうから、逆に「腕三本」に気づけなくなるのかもしれない。

 

文章を書き慣れちゃうって、怖いな。

気をつけなくては。わたしこそ。