ご先祖が鬼、という方にお目にかかったので、対抗して「桃太郎」です。
……ではないのだけど、帰り道で広告を見つけたのでパチリ。
拙著「秘密の菜園」(ポプラ社)のことをなつかしく思い出しながら帰りました。
タイトルから「秘密の花園」(バーネットor松田聖子)が発想源なんだろうと思われるかもしれませんが、実際は、とある漫画(当時身悶えるほどハマっていた)の、特に重要じゃないたったひとコマが「種」になり、育った作品です。
肥料になったのは、当時ときどき通る道沿いにあった家の裏の、低木化したローズマリーでした。
そして、その近所には素敵な(つまり庭が荒れた)空き家も……。
モデルになったその空き家はすでになくなり、今では新しい家が数軒立っています。
何もかもがありふれたもの。
でも、それを組み合わせて仕立てる能力が、当時のわたしには確かにあったのだと思います(これは、作家ならあたりまえ)。
いえ、今でもあるんだけど、当時のほうが瞬発力も書き上げる体力もあったんだろうな、と思います。
いま振り返ると「よくできたなぁ、自分」って思うもん。
思いついたものは全部、完成原稿にできたって感じ(活字になったものもあれば、ボツになったものもあるけど)。
今だって、「書きたいもの」はいくつもあるんです。
プロット的に(最初から最後まで)できているものが。
取材先さえ確保してある……
半分くらい書いてあるものもある……
でも、「原稿」として完成していない。
その部分が……その能力が落ちている気がします。
添削の仕事も当時より増えているけど(今年になって月間の最高件数を出したと思ったら、それが続いている状態です)……なんというか、それを「(書かない)いいわけ」に使っているような気もしなくもない……(いや、きっとそうなんだろうな)。
だって、子育てのもろもろ(PTAとか)やそれ以外のことがあっても、一年に5冊書けた(出せた)んだからね。
と気づいてしまったら、それをカイゼンするしかないわけで。
「桃太郎」には、わたしの中の「いいわけ鬼」を退治していただきたい。
ちょっと考えていこうと思います。
今、応募したい賞もあるんですよねー。
そういう挑戦もしていきたいのです。