長らく使っていた笛吹ケトルを引退させました。
調理中やお茶を入れるのに、キッチンでも※電気ケトルを使うことにしたのです。
沸騰したらスイッチが切れる、シンプルなタイプのものです。
(※二階では長年、夫とわたしが愛用しています。キッチンのは色違いにしました)
少し前から気になっていたのです。
夫の母の聴力。
1メートルほど後ろでアブラゼミが鳴いていても気づけない耳……
キッチンで笛吹ケトルが激しくピーピーと鳴っていても、やはり、聞こえなかったり気にならなかったりするみたい。
やかんをコンロにかけて違う部屋に行ってしまう、ということ自体も問題なのですが、以前なら「ピーピー」を聞いて、すぐにキッチンに戻ったでしょうに。
全然やまないピーピー音に、二階のパソコン前にいるわたしがキッチンまでコンロの火を止めに行くことも週に1、2回ありまして…。
ほんの少ししかお湯が入っていなかったこともありまして…。
これは、コーヒーのために「ちょっとだけ沸かそう」と思っているから、そうなるんですが。
(余談ですが。Wi-Fiの電波は階段の上に中継器をつけないと二階からキッチンまでまともに届かないのに、あの音はちゃんと聞こえてくるのです、物理の世界は不思議)
80代後半の彼女を見ていると、人体が機能を店じまいしていくわたし自身の未来の「予告編」のようです。
彼女、脳は元気で、株式市況とか見ているような人なんですが(わたしには無理)。
わたしも、あの「ピーピー」が聞こえなくなるんだろうな…いずれ。
「コンロから火が出ていること」を気にしなくなる日も……火をつけたことを忘れちゃう日も……
キッチンで電気ポットを使うことに慣れていくのは、自分のためでもあるのです。