わたしがいま乗っているママチャリは6段変速。
その「5」にセットして、もりもり漕いでいます。
初めて変速アリのママチャリを買ったときは、3段だったように記憶しています。
(実際、3段階くらいでわたしには十分なんですが。道に合わせて変速する技術がないから。今だって、上り坂でも「5」のままよ)
でも、そのころのわたしは「変速って何だろ?」状態でしたから、自転車屋の店員さんに聞いたわけです。
「これって何ですか? 1、2、3の、どこに合わせればいいんですか?」
店員さんはちょっと考えてくれたけど、そのときの答えは(わたしにとっては)何も解決しないものでした。
「1なら、ペダルが軽いよ」
はい?
では、3なら重い? 何のために重い? 脚の筋トレ?
わたし自身、それ以上何を(どう)聞けばいいかわからなくて、それっきりになってしまったのですが、買って乗りはじめて、ようやく体感しました。
3にすると「ひと漕ぎ」で、「1」のときより多くタイヤが回る(ので、速く進む)…その代わりペダルは重く(硬く)感じるのですね。
お年寄りの自転車で(おそらく変速ギアなしで)、やたらくるくるペダルを漕いでいるけど、わたしより進むのが遅い……みたいな光景を見て、さらに納得。
(距離はタイヤの径によっても変わると思うので、ギアだけでは決まらないでしょうけど)
そんな経験を経て、あの自転車屋さんの回答は「やっぱり足りてないんじゃない?」とわかりました。
同時に、「そんなあたりまえのことを聞かれても、答えに困る」だったんだろうなぁ、ということもわかりました。
別の場なら、「ググれよ」といわれたかもしれない。
答えを探してくれただけ、親切だったんです。
知識がある人が「何もわかっていない人(わたし)」答えるって、それなりの技術(?)が要るんでしょうね。
たまたまこちらに知識があって、相手にない場合。
「そんなの常識じゃん」
みたいな態度を取らず、的外れにもせず……相手の「わからなさ」に寄り添うというか同じ視点に立つというか、そういうふうにできないといけないんだろうなぁ。
先日、家の前の段差にぶつけてギヤがずれてしまったとき、もとの「5」に直しながら、「1なら軽い」のことを思い出したのでした。
ところで、実母の実家はかつて自転車屋さんでした。
ギアのことも知らないわたしは、自転車屋の孫です!