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夜9時に寝て朝4時に起きるgotomiwaが可能なかぎりつまらないことを書くためのブログです

ある意味「手品」な記憶の話。

わたし、漢検3級です。

学校では「とめ・はね・はらい」を教わると知り、娘が小学生になるとき、3級を取りました。

「お母さん、この字はどう書くの?」と聞かれても答えられないのは困ると思ったのです(マジです)。

でも、聞かれた記憶、ないなぁ……(3級の持ち腐れ・その1)

 

順調に加齢して、わたしの記憶力も……「はしごを外された」感じになってきました。

絶対に知っているとわかっているのに、その漢字が思い出せない……

そこだけ、ふっと白く消えたみたいになるのです。

「そのうち思い出せる」ということもわかってるけど……結局スマホで調べたりしてね(3級の持ち腐れ・その2)。

 

一般には「度忘れ」と呼ばれるものでしょうか。

いつだったか、友だちとの会話の中で「トム・ハンクスが好き」といいたいのに、この名前が「空白」になってしまって。

姿かたちは、もちろん頭に浮かんでるのに。

出演作だって、3つ、4つ、「好き」といおうとした瞬間に浮かんだのに。

アポロ13フォレスト・ガンプ、ビッグ、ユー・ガット・メール云々)

不思議だなぁ。

 

この小さな「空白」、度忘れは多くのオトナたちが経験しているでしょう(たぶん)。

なんていうか……手品みたい?

そこにあったことは覚えているのに、見えない。

コインが消える、テーブルマジック

実父が今、そんなマジカルな日常を送っています。

度忘れの、度が過ぎた状態ですね。

 

先日、父が簡単なテストを受ける場に立ち会いました。

テーブルに3つのアイテムを置いて覚えてもらい、それを片付けたあと、しばらくたってから、

「さっき、ここにあったものは?」

と聞く……そういうテストです。

 

もちろん、父は答えられず。

父にとっては、「そこに何かがあったなんて。それが消えたなんて」という感じで、まさにテーブルマジックだったのだろうな、と思います。

 

わたしも、こうなっていくんだろうなぁ。

それは怖いなぁ。

マジカルだわ! と楽しめるようになるといいんだけど……どうだろう?

この先、父の中の空白も広がっていくんだろうし……今みたいに「お父さん、日々、新鮮じゃん(初耳、初体験がいっぱい)」といっていられなくなるんだろうな。

自身のことも、父のことも、「要観察」です。

 

 

ところで、上記のテストを傍で観ていて、わたしは「映像で記憶するタイプ」だと実感しました。

アイテム名を覚えているわけじゃない、というか。

父と一緒に思い出そうとすると、その時点の「映像」(アイテムを並べるときのしぐさとか声とか)が脳内で再生されるのです。

そういえば、テストのときも「教科書の、あの見開きの、上のあたりにあったのに(わからぬ! ぼやけとる!)」みたいな思い出し方だったなぁ。

なるほど。