三十年ほど前の今ごろ、わたしは高知にいました。
えぇ、新婚旅行です。
桂浜で転んで、新居のアパートの鍵をなくしたのは未だにに語り草です。
(きっと今でも、太平洋のどこかに……)
わたしと高知とのご縁はその程度だったんですが、いま机の上には高知からやってきた「もこん炉」があります。
facebookでもお友達の「旅人もこん」さんの、もこん炉。
まずは、素敵なショップをごらんください。
もこん炉のことは少し前から知っていて、インスタもフォローしていて、燃えるもこん炉の上でおいしそうに焼ける食材の写真をうらやましく眺めていたのです。
眺めるだけだったのは、わたしはキャンプをしないし、住宅地だから庭でも火は焚けないし……それに「燃えたらなくなっちゃうし」と思っていたからです。
でもなー。
ちょっと前の記事に書いたように、わたしはずっとありあわせのもので暮らしてきたので、すごく高いとかすごくでかいとかじゃなければ、「ときめくもの」を手に入れたいと思うようになって……。
そんなとき見つけたのが、お香立てだったのです。
これなら、てのひらサイズだし、部屋で使えるわ!
同時に、お香のスティックも手に入れたのだけど(これは別のお店で)……気がついたら、マッチもライターも用意し忘れていて……。
つまり、お香立てとしては未使用のままなのでした。
(「使えるわ!」って思ったのに……)
それでも、木の香りをかいでいるだけで、十分癒されています。
写真の背景にチラッと写っているとおり、実は、もこん炉も一緒に買いました。
今、わたしの腕のあいだに置いてあって……この記事は、ときどき顎をのせながら……土佐ヒノキの香りをかぎながら……書いたのでした。
いつかどこかで、わたしのもこん炉を燃やす日が来るのかな。
そのとき、幸せな気持ちで炎を眺めていられたらいいな、と思います。