長い長い時間をかけて、やっとこさ「プロジェクト・ヘイル・メアリー」(アンディ・ウィアー)の下巻を読み終えた。
下巻を読みはじめたのは、2か月前だった……。
わたしの想像をはるかに超える結末で、思わず涙。
(いや、ある意味わたしの想像も「方向性」だけは合ってたんだけど)
そういえば、上巻のラストでも泣いてしまったよね……。
同じ作者の「火星の人」(映画化タイトルは「オデッセイ」)の主人公のマークもそうだったけど、この作品の主人公もユーモアを忘れない人なので、しばしば、くすっと笑ったりもしたのだった。
(正直言うと、脳内ではマット・デイモンで上映されていた……でも「…メアリー」の映画化はライアン・ゴズリングらしいです)
この勢いで、積読(積ドル)を制覇しよう!
というわけで、次は(買ったきりだった)「マーダーボット・ダイアリー」を開いてみた。
なんと……。
冒頭……最初の段落で爆笑してしまった。
そのことが衝撃だった。
これ、コメディ……なの?
まさか、笑うSFが続くとは。
「マーダー……」はロボットの一人称なんだけど、なんと敬体なんですよ。
ですます調で語るのね(ダイアリーだから、「語り」というより「記録」なのかな)。
で、「ぼく」や「わたし」じゃなく、一人称が「弊機」なの。
「弊社」って使うときの、あの「弊」です。
ロボットだし、「性別」もなさそうだから。
敬体で語られて心地いい小説は「銭形平次捕物控」(野村故堂)以来かも……これは三人称だけど。
平次のシリーズも語りの心地よさにハマって10巻ほど読んでしまった思い出が……。
「マーダー……」はどうだろう?
しばらく、「かの機」(彼でも彼女でもないので)につきあってみます。
読書するとなかなか「現実世界に帰れない」(から困る)けど、やっぱり楽しいなぁ。