gotomiwa先生としてのわたしは、日々、誰かの作品を拝見しては「あーだ、こーだ」言っているのですが……。
場合によっては、言えないこともあります。
作品は読んだ、でも、わたしが講評する立場じゃない、みたいなことがあるのです。
その立場じゃないけど、このことはお伝えしたい……と思っていた作品があって、たぶん、それがずーっと頭のどこかに引っかかっていたのでしょう。
とうとう、その作品を講評する夢を見てしまった……。
夢の中のわたしは、がんばって作者さんに話そうとしていたのだけれど、現実にはこれからもそのチャンスはありません。
夢の中で何をいったのかはちゃんと記憶していませんが、きっとベストは尽くしたはず。
だって、「夢に見るほど」気になっていたんだもの。
・・・
似たようなことは、選考の場でも起こります。
「ああ、この作者さんに直接、言いたい!」
みたいなこと……
これもまた、かなわないことです。
最終選考に残った(でも受賞しなかった)作品のことなら選評に書くこともできるけれど、もっと前の段階で残れなかった作品には「ここが惜しかったんだよ」みたいなことをお伝えするチャンスがない……
(そもそも、作者さんだって、そんなことを聞かされたくないよねー)
わたしの中には、伝えることができない講評が結構溜まっていたりするのです。
伝えることができないのについつい脳内で講評を書いて(?)しまうのが、おかしいのかも……ね。