数日前に、いやな夢を見ました。
でも、それについては書きません。
その夢の「いやな感じ」は今でも鮮明に覚えていますが、言葉にすると「現実」になりそうだからです。
その夢について考えていたら、うんと昔の、もう遠くに行ってしまった悪夢のことを思い出しました。
娘が2歳くらいのころ、ということになるでしょうか。
近所に住んでいた娘より年上の女の子が幼稚園から帰っていくようすを、わたしが二階の窓から眺めている、という夢でした。
制服姿でお母さんと一緒に家に向かう……よくある光景です。
でも、背後で誰かがいったのです。
「おまえは、娘があの制服を着ている姿を見ることはできないのだよ」
誰の声だったのか、当時もわかりませんでした。
ふりかえったかもしれないけれど、誰かがいたという記憶もありません。
目が覚めてしまえば「ああ、夢だったのか」ですむようなことですが、その予言めいた言葉……
夢について、気軽に口にすることができませんでした。
初めての子育てで、それなりに不安があったんでしょうか。
夢の理由なんて、わかりませんが。
結果からいえば、娘はごく普通に成長していって、その幼稚園に制服を着て3年間通ったし、小中高大……健康な(多少腐った)女子に育っていきました。
そうなった今は「何だったんだ、あの夢は?」って笑えますが……そう、「今だから」ですね。
これからも、いやな夢ほど「見て、すぐ」には口にできないだろうな、と思います。
ちなみに、その幼稚園。
娘が卒園したあとで制服が色もデザインも変わってしまったので、
「あの制服を着ている姿を見ることはできない」
は現実(?)になっています、どこの誰であろうと。