デビュー当時、書き手仲間と「どうなったら作家?」という話をよくしました。
単著が出たら?
依頼が来るようになったら?
創作の収入で暮らせるようになったら?
(「誰でも、自称すればその瞬間から作家」などといわれますが、「人に納得してもらえる基準」がほしくて)
20年たつと、それはもう「なつかしい思い出」です。
最近のわたしは、「いつまで作家?」と考えています。
たとえば、一冊だけ本を出して、それがロングセラーになり、感想文の定番みたいになっている……けれど「それ以降、一作も書いていない」、そんな人でも作家?
その本の印税で暮らしつづけているなら、やっぱり作家かな。
そんなことを考えているのは、わたし自身の書く量が減っているから。
つまり、「読む仕事」(講師の仕事など)のほうが増えているから。
もちろん、その「読む仕事」は、わたしが作家だからいただけたわけですが。
この先、体力気力思考力記憶力が落ちていくのですから、童話・児童文学を書くことも減っていくと思います。※
そう感じるので、これまで所属していた書き手(等)の会から、先日、退会しました(長いあいだ、ありがとうございました)。
たぶん、わたしには「変化の時」が来ている……
いつまで作家と名乗っていいか、しばらくは迷っていると思います。
(ホント、誰かに「まだ、ええで」「もう、ちゃうで」と決めてほしい気分なの)
※ 趣味の作品はやめません。死期を悟ったらこれだけは書く、と公言しているくらいだもの。