自分を含めた「書く人」のあいだで、たまに「どんなふうに作品を書いているの?」みたいな話題が出ることがあります。
どう構想して、どう構成して、どこから書きはじめるか、みたいなことですね。
それは人によるし、作品にもよりますけれども。
「プロットを作る」などはよく出るポイントで、中には「どのシーンを何行で書く」みたいなことまで決める方もあります。
わたしは(これまでも言っているように)プロットを書くのが下手。
っていうか、プロットができてしまうと「ああ、もうわかった(書けた)」って気になってしまって……実際に書くという作業が「面倒」になる感じ?
とにかく、つまんない。
映画や小説のネタバレにはそれほど敏感ではないつもりだけど、自分がこれから書く作品をネタバレ(結末までわかってしまっている)状態で書くのって、テンション下がる……むっちゃ気力がいる……。
それでも、実際に書けば細部が変わったりもするから、「あ!」とか「お?」とか、発見も楽しめるのですが。
それに、ときには「このラストまで、万全の態勢でたどり着かねば」って燃えることもあるんですが(「ボーイズ・イン・ブラック」とか、そうだった)。
いえ、プロットは書けたほうがいいです。
今は、プロットでOKが出ないと原稿を書くところまで行けないって話もよく聞きますし。
ですから、プロの方やプロ志望の方は、特に。
・・・
少し前に書いたけど、わたしは今、新しい作品を(ほぼ自己満足のために)創ろうとしています。
コンセプトが決まったら「作品にしてみよう」と思えたし、プロット作りは苦手だけど、どういう内容なのかは見えました。
ところが、そこに配置する人物の「キャラ」(性格設定的な意味)がなかなか見えてこなくて。
ここで、何日も停滞してしまいました。
それでも、その世界をくりかえし訪ねて、そこで遊んでいれば、勝手に「声」は聞こえてくるものですね。
彼ら彼女らの「キャラ」を理解しようと、今は、その会話を書き留めている段階です。
「聞こえたシーンだけ」ですから、映画でいえば予告編の中のワンカット程度の「小ささ」……まだ「作品を書きはじめた」とはいないんですけど。
こういうことをくりかえしているうちに、あとはキャラクター(登場人物たち)が物語を作ってくれる……そんな感覚があります。
(決して、人にはお勧めできない創作方法です)
わたしは彼らについていって、聞き耳を立て、ときおり動作を確認し、それを書き留めていくだけ。
まるで「取材メモ」を作っているみたい。
だけど、この段階がいちばん楽しいかも。
新しいことが、どんどん見えてくるから。
「え、そんなこという?」とか「ああ、そうだったの?」とか、「知る」ことができるから。
もうしばらく、あちこちにくっついていって書き取ろうと思いますφ(..)メモメモ