昨日は創作教室だったので、そういう話(どういう話?)を書きます。
アマチュア時代(それはわたしの場合、イコール「公募マニア時代」)、当時の作家さん方のアドバイスに、こういうのがありました。
「作品を書き上げたら、それに合った応募先を探しましょう」
今、講師として、わたしも同じようなことをいう場合がある……まぁ、「そこに作品があるから(合評主体の講座ゆえに)」合う応募先を探しましょう、というわけですが。
でも、自分自身を顧みると、圧倒的に「そのコンクールに出すために書く」だった…。
だって、募集記事(応募要項)を見ると「おはなし」ができちゃうんだもん。←「もん」とかいうな。
梅干しを見ると唾液が出る、的に。
即座に。
よく、アイデアが「降ってくる」という表現が、使われますよね。
アイデアをストックしておく「引き出し」が頭の中にある、みたいな表現をされる作家さんもあります。
わたしにもそれに似たものがあるらしく、要項を見ると、勝手に引き出しのひとつがポンと飛び出てくる(そうだ、あのことを書こうと思いつく)わけです。
(「要項が頭に入ってるから、その日、目にしたものが『あ、応募用のネタになる』と気づく」、そんな場合もあります)
降ってきたり、目についたり。
そのときどき(作品によって)違いはあれど、「募集要項を読む」ことが引き金になるのに変わりはなくて。
そして、そういうのは公募マニアだから起こる現象だと、なんとなく思っていたのです。
今は、要項自体を読むことはなくて。
(こういう公募があるんだな、という確認をする程度)
すっかり「過去の機能」みたいに思っていたのですが。
先日、創作講座の準備のためにそのような確認作業をしていたら、要項を読んでしまいまして(というのも変か)。
その途端、「あ、書きたい」となりまして。
この場合は、隅っこのほうの引き出しがひとつ、ポンと飛び出てきた感じで。
(前から考え、興味があったことのひとつ、というわけです)
そこからパーッと、見たことない情景が広がっていく…。
わたしは、それを眺めている(脳内で)…。←イマココ
実際に書くかどうか、書けるかどうかはわかりません。
ただ、
「スイッチ、生きてたわ」
と、驚くような、喜ぶような。
そんな気持ちでいます。
もしかしたら。
公募時代に培った能力(が生きてた)というより、もとからある性癖(?)なのかもしれません。
ま、能力と呼んでも性癖と呼んでもいいけど、世の中の役にまったく立たない、という点が、とてもわたしらしいです。