9時から4時まで

夜9時に寝て朝4時に起きるgotomiwaが可能なかぎりつまらないことを書くためのブログです

SOSまで27分

車でスーパーに行こうとしていたら、家族に急用ができて寄り道することになった。

目的地に着いて車を停め、運転してきた家族はエンジンを切って、外へ。

10月とはいえ晴れている。

車内が暑くなるといけないので、と、運転席と助手席、両方の窓を数センチ開けておいてくれた。

わたしは助手席に座ったまま。

早ければ10分もかからずに戻るであろう家族を、スマホをいじりながら待つ…。

 

ほどなくして、運転席側の窓から日差しが。

10月の午後の、低めの日差しが。

まさか(ガラス越しとはいえ)こんなにクリアな直射日光に炙られるとは。

大誤算。

 

外に逃げたい。

日陰に行きたい。

けれど、わたしは知っている。

この状態でドアを開けると、アラームが鳴ることを。

そして、わたしは知らない。

外に出てドアを閉めれば、アラームが止まるのかを。

(鳴りっぱなし!?)

 

もともとの目的が買い物なので(その寄り道のあとに買いにいく予定だったので)車内にはお茶もない。

横顔を強烈に照らされつつ、耐える。

こころなしか、スマホも熱してきた(ゲームのやりすぎかも)。

窓の隙間で、風に当ててみたりして。

 

やがて、太陽が雲に隠れてくれた。

多少、楽になった。

でも、去ってから30分を経過しても戻ってこなかったら、「暑いよぅ」とLINEを送ろう。

「外に出ていい?」って聞こう。

そう決めていたのに、無常に雲から出る太陽…。

 

なんとなく、指先がしびれてきた気がする(ゲームのやりすぎかも)。

実は、そこは病院の駐車場である。

中にお医者さんはいるんだろうか、わたし、患者になるんだろうか。

 

それもどうなの?

 

自分で決めた時間を3分ほど残して、家族にSOSを送る。

わたし:暑いよ。外に出ていい?

家族:ドアを開けるとアラームが鳴るよ

(知ってる…)

 

家族は戻ってきてくれた。

西からの日差しに炙られていたのは30分足らず…それでも、しばらくそちら側の目に違和感があった。

直接太陽を見つづけたわけじゃなくても、「目に来る」んだね。

(顔半分が赤かったらしい、家族によると)

 

灼熱(←主観です)の助手席で、わたしは考えていた。

「ディック・フランシスの競馬ミステリのシリーズに、こういうのがあったよなぁ。タイトルは何だっけなぁ」

(呑気か)

 

帰宅後、キーワードでググってみて「ああ、これこれ。これだ」と判明しました。

この記事、「読書」タグをつけます。

ただ、ある意味ネタばれだと気づいたので、そのタイトルを書くのは控えます(ごめんなさい)。

とにかく……その本では主人公が悪者(?)の手によって、とある灼熱の地に放置された車の中に閉じ込められるのです。

彼は賢いので(D・フランシスの書く主人公はみんなストイックで賢いの、そこがいいの)生き延びるために知恵を絞りました。

わたしは27分でSOSを送りました。

 

このような状況のときは、外に出て待て。(または)キーを預かれ。

今回の教訓です。