9月30日……今年の9月30日は「福島正実記念SF童話賞」の締切日です(現在は隔年開催なので)。
わたしはこの賞を第17回のときにいただいて、デビューしました。
タイトルは「ママがこわれた」。
書いたとき、応募時、そして出版時もこのタイトルでした。
(出版に際してタイトルが変わることは、よくあります)
たまに受講生さんに自身の創作エピソードを話すことがあるのですが、この作品は真っ先にタイトルができました。
いえ、最初はタイトルではなく、「ママがこわれた」というフレーズを当時、創作ノートのページの真ん中に書いておいて、そこからストーリーを組み立てていったのです。
結果的に、タイトルに合わせてお話を作った、ということになります。
・・・
長らく、「書こう」と思っている作品があります。
部分的には書いてあります。
ジャンルもグレードも、コンセプトも、何ならプロットも「もうできている」といってもいいくらい。
なのに、なかなか書き進めることができませんでした。
原因はいくつかあるけど、ひとつは……。
主人公ほかの主要人物名がキマってない(決まっていない、に非ず)からです。
名前がイマイチだったり「仮」だったりするので、キャラ同士が呼び合うこともできない……関係性も示せないのです。
(その意味では、キャラ立てが不十分ということになるのか……そうか……)
名づけを疎かにしていたわけではなく(重要性は身に染みています)とにかく、キマらなかったのです。
もやもやするというか、うにゃうにゃするというか、落ち着かない感じがずーっと続いていました。
本腰を入れてネーミングしなきゃ、と考え、ふと、ノート(紙の帳面のことです)に書いてみることにしました。
PCで意味を調べたり、同名の有名人がいないかを(ググって)確認しながら。
それで、ようやく名づけが固まってきた感じなのです。
手で書いてみたことで、「音」は同じでも「この文字はしっくりこないなぁ」と気づけたり……そんな効用もありました。
「この名でいいかな」と思えたら、登場人物同士が呼び合えるようになりました。
まだ、全員のネーミングは終わっていませんが、
「そうだ、『帳面』は必要だぞ、gotomiwa」
と、心に刻みました。
今回は、スケジュール帳についている罫線部分を使いました。
ノートが何冊も、になるの困るので、来年もそんなメモができるようなスケジュール帳を探すつもりです。